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釣針について

釣針について調べてみたことを残しておきたいと思います。渓流釣りで、北信の多くの人は餌釣りをされる印象なので、道具の中でもほぼケチることが困難な釣針は皆さんも重要に感じられていることはたぶん間違えないと思うのは管理人だけでしょうか。この一見シンプルそうに見える釣針なのですが、調べてみるとものすごく複雑でして、その面白さに引き込まれます。ちょっと長くなってしまったので、記事の内容としては以下のようになります。

  • 釣針の材質の変化
  • 播州針
  • 釣針と性能の概要
  • 釣針の性能のちょっと詳細
  • 選び方と釣針の性能のまとめ
  • 代表的なメーカの釣針の種類
  • 参考にしたり面白かった釣針情報

■釣針の材質の変化
材質は、世界的にみると、貝殻・骨、金属へと変化しているようで、金属材質の変化は、体系的にまとめられた情報は見つけられませんでした。長野県関連としては、栃原岩陰遺跡(とちばらいわかげいせき)から約1万年前(縄文時代早期)に鹿角製の釣針が発見されているようで、釣りとの長い歴史を感じます。 釣針ではない”針”としては青銅時代の青銅針,鉄器時代の鉄針,そして銅針へと進展してきたとされているようですが、釣針の最終形態は、鋼なので、若干針とは違った流れを汲んでいるのかもしれません。※材質の理解があまい。。。近代の釣針では、主に播州針の鋼「炭素鋼」が採用され、様々な加工(メッキ、塗装)や、形状変更がされている様子でした。
 
■播州針
よく釣針を探すと”Ggamakatsu(がまかつ)”と”OWNER(オーナー)”針をよく目にしますが、2社とも兵庫県の同じ地域(加東市東部旧東条町)で発展を遂げた会社さんのようです。1900年前後に伝承と広がりを見せた様子で、現在の2大釣り針メーカとして有名です。
     
■釣針と性能の概要
釣りのおもしろさでもある性能とトレードオフの選択は、釣り人にとって悩みの種であります。万能なものはないので、特性を知りつつ遊び方を選べるのは本当にありがたいことです。管理人なりにまとめてみますと釣針選びは以下のような考え方があるように感じます。
結論から申し上げますと最適解はわかりませんw でも40種類ちかくもあるんだから、どうやって選ぶべきなのか考えてみました。

■釣針の性能のちょっと詳細

◇針の大きさ・軸(口径)の太さ・色
針の大きさの指標である号数は、特に決まった規格がないそうですが、号数が大きいほど針のサイズが大きくなります。また、サイズ(号数)が大きいほど魚への違和感を与えると考えられます。
※大きければ大きいだけ小さな魚がかかることを回避することはできますが、イワナは基本的に口がでかいので大きな針でも意外に小さなサイズがかかってしまいます。また、近年の針サイズの変更は、針のサイズが小型化する傾向があるそうです。小さなサイズのメリットとしては魚のダメージが少なるるからなのかな。。なんて考えたります。  

針の軸の太さは、太ければ丈夫です。細ければ、太いものと比べると丈夫ではなくなりませんが目立たなくなります。しかしながら、渓流釣りをする上で針が折れるケースは極細の鮎釣り以外はあまりないように思えますので、イワナやヤマメ、ニジマスをターゲットにしている場合は、それほど太さは意識しなくてよいように思えます。

また、針の選択に欠かせない色についてですが、エサの色に合わせたり、釣り場を考えながら目立ちにくさを選択するとよいと思われます。なお、渓流釣りでは歴史的に”青”色の渓流バリが使われていたそうで、メッキ加工のされていない当時の熱処理によって真っ青な青色針が販売され、それがよく釣れた名残があるのだとか。。 

◇ハリ先とハリ先角度・フトコロ

ハリ先が細いと髪の毛のが肌にささるように簡単に入りますが、抜けるのも簡単です。それと同様の選択が、よく議論される ハリ先角度についても存在し、角度が小さいと魚をかけやすく、バラしやすい。角度が大きいと角度が小さいものに比べてかかりにくくはなりますが、よりバラシにくくなります。渓流では使いませんが、ハリ先角度を意図的に大きくした”ねむりばり”というものもありハリ先角度が極端に小さく、チモトでのかけに特化した針もあります。

また、フトコロの傾向は、渓流バリ以外の傾向からその特性を知ることができますが、渓流バリの場合は、袖型・狐型と呼ばれる針が採用されているため、ほどんどフトコロに目立った傾向はないように思われるのです。ただやはり角度的な違いがみられるので、今後管理人の調査の課題とさせてください。。。

◇かえしの選択
よく中世時代に生まれ変わりをする主人公がモノづくり系の主人公であった場合に、その時代で釣り針を作る場合があり、劇的に村を豊かにするツールの1つとして注目される”かえし”ですが、渓流バリの場合は、通常の返しよりも小さい”半スレ”と呼ばれるタイプのものが採用されることが多くあります。大きなかえしは、断面積が大きくなり強いフックが要求されますが、その分バレが少なくなります。小さいものだと、大きな返しに比べ貫通力がありますが、ばれやすい傾向にあります。半スレ傾向のかえしが選ばれるということは、大きな返しを利用したフッキングが難しいのかな、、と推察しております。管理人はよくスレ針(返しのない針)を使います。理由は針を取るのがへたくそですし、フッキングした後に可能な限り魚へのダメージを少なくしリリースしたいからです。そして、スレ針は中古で流通しやすいからです。。。。。
  
■選び方と釣針の性能のまとめ

<渓流釣り針の選び方>
 自身が使うスタンダードな釣針を見つけて、性能ごとの違うハリに変更することや号数の異なる釣針から最適解を探してみる。また、自身が利用するエサの種類から返しや形状の傾向を読み解き、想定される釣り場になじむ色を選んだり、目立つ目立たないの観点から適正な色を模索してみる。。。。ということになるのかな。。。考える要素としては以下を検討してみる

項目性質管理人メモ
針の大きさ大きい場合:小さい場合に比べ、かかりにくい。目立つ。沈みが早い(重い)。飲み込まれにくい。
小さい場合:大きい場合に比べ、かかりやすい。目立たない。沈みが遅い(軽い)。飲み込まれやすい。
釣り方のフッキング得意・不得意から選択
するのもありな気がする。。。
軸(口径)の太さ太い場合:細い場合と比べ、針が刺さりにくくなる。キープ力が強く(ばれにくい)、丈夫 
細い場合:太い場合と比べ、針が刺さりやすくなる。太いものと比べ、キープ力が弱い(ばれやすい)
好み?。。。わからぬ。。
目立つ場合:魚に注目されやすい
目立たない場合:エサの色となじませれば警戒を解ける
臨機応変に選択。
ハリ先加工鋭い:鈍いものと比べ刺さりやすい(貫通力が高い)。
鈍い:鋭いものと比べ刺さりにくい(貫通力が低い)。
刺さりはいい方がよいとは思うが、
違いを体感したことがないので
いろいろいじってみることにする
ハリ先角度角度が小さい:大きいものと比べて刺さりやすい。ばれやすい。
角度が大きい:小さいものと比べて刺さりにくい。ばれにくい。
ちょっとは参考になるか?
フトコロ渓流バリの場合は、袖、キツネ型の形状であるため、軸が曲がっておらず、
以下のフトコロ、ベンドの一般的な理論が適用できるかは管理人はよくわからない。
ベンドの出井と簡易的なまとめは以下の通り。

■スプロールベンド(ハリ先よりのタイプ)なら、折れにくい。リテイナーよりばれやすい。
  *海の餌釣りに多く採用(例外は、磯釣り、カワハギなどは以下のリテイナーベンド)
■リテイナーベンド(軸よりのタイプ)なら、スプロールベントより折れやすい。ばれにくい。
  *アジ用ジグヘッド・フライフックなどで採用されている。
わからん。。。
かえし返しが大きいと断面積が大きくなるので、貫通力に違いが出る。
大きい場合:小さい場合に比べ刺さりにくい。キープ力が強い(ばれにくい)
小さい場合:大きい場合に比べ刺さりやすい。キープ力が弱い(ばれやすい)
渓流では半スレタイプが多いイメージ。

■代表的なメーカの釣針の種類(ちょっとカタログログっぽいですが、参考まで。。)
がまかつさんの渓流バリで歴史が長いものは、”山女魚” であり、昔からずーと使われてきているとのことでした。渓流でエサでやるならそこから針タイプを見つけて、好きな号数を選んでみるとよいですよーとのアドバイスをいただきました。※アドバイス大変うれしかったです!ご親切に変な質問に答えていただきありがとうございますm(_ _)m


■参考にしたり面白かった釣針情報
がまかつさんの情報としては、”釣りバリの秘密”という本が2021年に出版されており、上記の表面的な情報よりその詳細をみることができます。長野図書館においてありましたので、ぜひとも借りてみてください。※現在は管理人がお借りしています。。

 [兵庫県釣針協同組合 播州針]
  https://www.hyoturi.or.jp/
  →[がまかつ]
    https://www.gamakatsu.co.jp/
     →渓流
      https://www.gamakatsu.co.jp/products/?fishing=keiryu&p_category=hook
      
  →[株式会社オーナーばり]
    http://www.owner.co.jp/
     →渓流
     http://www.owner.co.jp/search/category/owner/list/?c=439

 [栃原岩陰遺跡]
  https://kids-kouko.com/historical_site/chubu/pref_nagano/423/
 
 [『釣り針』の知識や交換基準]
  https://wild-scene.com/%E9%87%A3%E3%82%8A%E6%BA%96%E5%82%99/14384/

 [兵庫県釣針協同組合 播州針]
  https://www.hyoturi.or.jp/
   →ヤマメ、アマゴ、イワナ
     https://www.hyoturi.or.jp/?page_id=243

 [骨から作った釣針で魚は釣れるのか]
  https://dailyportalz.jp/kiji/hone-no-tsuri_bari

 [萬国製針株式会社]
  https://www.bankoku-needle.co.jp/needle-knowledge/needle-history.php
 
 [釣り針の形と釣れ方の研究|科学的に見たフックのカタチと機能]
  https://labs.smartlure.co/2021/08/03/hook-shape/

 [人工的磁場が魚に与える影響を考える グンゾー先生・魚の感覚に迫る]
  https://labs.smartlure.co/2021/06/01/magnetic-field/

 [がまかつフライフックストーリー]
  https://flyfisher.tsuribito.co.jp/partners/gamakatsuhooks01
 
 [川越カワハギ研究所]
  http://kawagoekk.blog.fc2.com/
  → http://kawagoekk.blog.fc2.com/blog-entry-14.html
  → http://kawagoekk.blog.fc2.com/blog-entry-15.html
  → http://kawagoekk.blog.fc2.com/blog-entry-16.html

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