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考えていること

こんばんは。管理人です。最近WEBを更新していないとのころもあったのですが、今後の本ページの運用体制どうしようかな。。使える技術ないかなー。なんか動くのに釣り人データいるみたいだから集めてみようとか。そんな時間にあてていました。そんな本業界新入社員の管理人が理解できた面白い技術と今後の簡単な方向性を共有させていただきたいと思います。

簡単に言いますと、、、県内のゾーニングをより簡単にできるようなツール・データ提供を漁協さんのマネージャーとしてがんばろうかなと思っております。

GIS:Geographic Information System(地理情報システム)技術

現在、このサイトではGoogleMAPの無料版である”GoogleMyMAP”を利用しているのですが、無料ということもあり、管理データ量に限界があります。無料版をカスタマイズしすぎてしまい、GoogleMAPがびっくりしてしまうようになりました(データ登録件数が多すぎるためリミットを超えてしまいます)。

このため、なんとか提供できる情報を拡張できるようにいろいろやってはみているのですが、、、正直保持しているデータ量が多すぎるため、GoogleMyMAPとは異なるGIS基盤を使って、WEBMAP(GoogleMAPをさらに釣り人向けにカスタムしたようなもの)を作り。皆さんに利用いただけたらなーと考えるようになりました。外来種の目撃情報や、統計データなど持っている情報をわかりやすく皆さんに提供したいなと思ったので提供するシステム基盤を変更しなければならないことを感じております。

そこで少し専門的なお話になるのですが、無償で使えるツールQGIS(オープンソース)の検証基盤でテストを行ったり(画像のやつ)、ArcGIS(有償ツールの国際シェアの高いもの)の見積もりをとったりしています。

 QGIS :https://qgis.org/ja/site/
 ArcGIS :https://www.esrij.com/products/arcgis/

管理人は漁協さんでゾーニングを検討するためのGISを活用することが必須と考えており、また。部分的な蓄積データを遊漁者さんへの共有することが必要と考えています(例えば、、ミズワタクチビルケイソウどの辺で出ているのかなとか。ニジマスここまで来ているな、、、など)。なので、マップ情報にいろんな情報をつっこんで、巨大なデータのモンスターを作りたいと思うようになりました。

具体的には、以下3つの情報の結合を検討しております。

  • オープンデータと、出版の国長野の書籍情報(書籍・県庁・国)及び管理人の収集情報
    県内のダム情報・渓流事故情報・長野の水自慢情報・信州の橋100選情報・河川名情報(流域マッピング)・土砂崩れ情報・砂防情報・ライブカメラ情報(水温)・天気情報・漁業センサス・魚種ごとの生態系メッシュ情報・危険エリア情報など
  • 県内漁協さんが保持している情報(アンケートで取得)
    漁協さんが推奨する釣り場情報。PRしたい漁場情報・安全な釣り場情報
  • 釣果アプリケーションによる遊漁者データ(検討中)
    外来種・在来種の釣果報告・渓流魚の遡上不可情報・遊漁者さんのルート情報、漁協公開の看板情報。漁協への報告事項(倒木状態・魚道状況・河川状態)など。。。

なんで上記みたいなものを作りたいの?と疑問を持つ方も多いかと思いますが、理由は明確にありまして、「漁場のゾーニングの補助」ツールを作ることにあります。

日本全国でメジャーになりつつあるゾーニングの考えは、”天然魚(原種)”の生息特定が必須なのですが、その情報を集めたり、ゾーニングを検討するにはあまりにもデータがなくて。お金がいるので、アプリケーションを経由した他力本願のデータ収集の仕組み作りが必要だと感じました。この業界は自然相手ですので、明確に何かを提示すること自体が難しいと感じます。なので、上記のようなデータを収集・修正しつつも、本来ゾーニングを行う際に必要なデータをかき集め、足りないデータを補完するツール(情報)をかき集めつつ、漁協さんや関連の皆さんに役立てるような、、そんな検討すべきかなと考えております。

環境DNA(MiFish法)

環境DNAという技術があります。簡単にいうと河川の水を汲んで、河川に住む生物を特定するという技術です。時代と共に国内で広く調査されていくものと思っておりますが、調査状態からひろーい長野県の魚種調査にはこの技術は願ったりかなったりのものなのでして、調査結果データは論文等に公開されますが、広く伝えるための基盤現状ありませんので、遊漁者に伝えるのが難しい状況にあるように感じました。調査のきっかけがあればこの調査を長野県で実施出来きもし、データに経緯度データが含まれるのであれば、、、。なんて考えております。そして取得したデータを、GIS上で皆さんが閲覧できる状況を作りたいと考えております。
※現状調査結果は、一部公開されているもののメッシュ型になっておりもう少し漁協さんが使いやすいような展開方法がないかまた、それができるのではないかなと考えております。

 環境DNA:https://www.biodic.go.jp/edna/edna_top.html

PCRによる原種解析

ゾーニングには天然魚(原種)の生息域特定が不可欠なのですが、上記の環境DNA技術で生態系をある程度見ることができ、かつ遊漁者の協力により、釣果アプリケーションを利用した魚種別にデータを蓄積していけば、ある程度調べるべき河川を限定し、いわな・やまめなどの原種の特定が可能になります。その後必要に応じて禁漁判断を行ったりとしっかりとしたゾーニング体制がやっとここでできるような気がするのです。

遺伝的多様性の把握及び個体群の在来・非在来判別手法の開発;https://www.maff.go.jp/j/budget/yosan_kansi/sikkou/tokutei_keihi/seika_h23/suisan_ippan/pdf/60100342_01.pdf

収集データの解析

公開データや管理人が収集しているデータでの解析には限界があり、やはり釣り人さんからいっぱいいろんな情報を集めて、ゾーニングに使える情報としていくような手法が一番良いなーと考えております。ただし、既存のAPPや、収集されたデータは上記のように、目的が明確ではない個人範囲での利用がベースとなっているのでもっとゾーニング検討をする上での有益な情報を集めるデータベース設計が必要だと考えます。そして、遊漁者さんから集めたデータは信頼性を確保するために様々な解析方法がもとめられるのですが、、、ここは現時点ではつっこまず、取り合ずもれなく必要そうなものを集める方向性がよいのかなと思います。理由は、データサイエンス分野は日々劇的に進化しており、めんどくさいものが明日一発で解析さできるといったこともざらに出てきているためです。個人の見解では一定数の標本が対象河川でとれることになればその河川範囲を限定して魚種の行動・魚影の濃さなどを釣果情報から予測することが出来ると考えておりますが、、、実際その手法までたどり着いておりません。時間を見ながら少しずつ方法を検討してみたいと考えております。

と以上が、、簡単ながら釣り人である管理人が考えていることになります。

管理人は釣果情報などが異なるデータソースに蓄積されることはとても良いことだと考えているのですが、データの転用性を考えながら集める必要があると考えております。漁協さんも釣り人も自分の遊漁状況を管理することが、河川管理に貢献していくというビジョンが何となく見えるので、そこをつなげる役割を担ってみたいのです。釣り人=地域の川を知る人・地域の川を守ている人を実現できたら素敵だなと思いました。なお、近年釣果情報のロギングが河川管理に有益であるとされる事例もちらほら出てきておりまして、、だったらその基盤を考えるべきところに来ているような気がしております。

補足:管理人はこの一年、長野県の漁協さんの電子遊漁券の導入に力を入れましたが、共通遊漁券の導入検討ができるようになることはもちろんのこと、長野県全体の遊漁者さんのGPSデータを県内で収集できる仕組みを導入できそうなところでして。。応用として上記のような構想を徐々に進めれたらいいなーなんて考えております。

管理人はたぶん業界的にはかなり若手の方なので。。資金調達をしたり、意見を通したりすることがとても苦手です。そんな中、漁連さん・漁協さんや水産関係者の皆さんへの説明がへたくそですが。。。耳を傾けてくださり。。とてもありがたいなと感じております。。。このようなサイトを通じて皆さんと一緒に活動できることが何より良かったなと思うところであります。さて、どんどんできるところを頑張ろうっと。また、お知らせいたしますね!

参考:

 

いつも魚にあえる川づくり
渓流魚の放流マニュアル
渓流漁場のゾーニング管理マニュアル
渓流魚の放流マニュアル・ゾーニング管理マニュアル(資料編)

おまけ:酔っぱらって聞いてるトミエマさん

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